駒合わせ縫いとは
駒合わせ縫いは、一つの革ともう一方革を垂直に配置して縫い合わせる技法のことです。手縫い以外では容易に行えない技術であると思います。ただ、この技法を取り入れることで様々な面白い作品が作れると思っています。本工房でも、駒合わせ縫いを用いた多くのアイテムを制作しています。
手縫い 本革 円筒型キーケース、手縫い 本革 変型馬蹄型小銭入れ、名刺入れは、この技法でなければ再現できない特徴的な作品となっています。

名刺入れの駒合わせ縫い
駒合わせ縫いの方法
垂直に配置した革に対し、縫い合わせるということは下図のように革の断面(コバ)に縫い糸を通す必要があります。断面に糸を通す必要があるので、薄い革だと困難なこともあり革を2~3枚貼り合わせて厚みを持たせる必要があります。
駒合わせ縫い断面図
駒合わせ縫い実践編
本工房で行っている実際の制作過程を見ていきます。
一組の革を用意。上部は一枚革、下部は二枚の革を貼り合わせたもの。

一枚革の方は、菱目打ちで穴をあけておく。

二枚革の方は、貫通させずに菱目を打つ。

二枚革のコバ面から、菱錐で菱目を打った面に向けて穴を貫通させる。

二枚革のコバ面、菱目を打った部分すべてに穴をあける。

駒合わせ縫いはじめ

あとは平縫いと同じ要領で縫いすすめていきます。
完成
糸の絞めの強さをうまくバランスとりながら進めていくことが大事です。本工房では、菱目穴、菱錐での穴あけを前もって行ってから縫いを行っています。縫い合わせる革同士で開ける穴の数を一緒にしたり、位置をあらかじめ決めておくなど、計画的に作業を進めています。

駒合わせ縫い完成